UCCラボ

カフェテラス

2025/01/17 09:12

以前から思っていたんですが、ドリップでコーヒー抽出時に、スピンとか、攪拌とかなされる方、おられますか?
自分は双方共にしないのですが、何を目的になさっています?
それによっては、自分も取り入れたいと、考えております。
ご意見をお聞かせ下さい。

1件のコメント (新着順)
UCC_R&Dはんざわ
2025/01/17 14:29

こんにちは

人によって様々な理由と思いますが、それぞれこんな目的かなと思います。

スピン ⇒これはいわゆる”の”の字を書いて湯を注ぐという方法のことだと思いますが、コーヒーの状態によっては一か所にお湯を注いでいるとそこから湯があふれ出し、層が崩れてしまいますのでそれを防ぐために湯のバランスを”慣らす”ことを目的にやっていると思います。
コーヒーの粉の形状を一定に維持して安定した抽出をすることができ、加えて、そのように注ぐことで、多少お湯の攪拌が生まれることで抽出の効率が増してしっかりとコーヒーの成分を抽出できるようになるかもしれません。

攪拌 ⇒これはお湯を一気に注いで、ドリッパーの中で粉とお湯のスラリー状の状態を作り、かき混ぜてあげるような抽出のことだと思いますが、この場合お湯とコーヒーの粉との接触効率は最大化されるのでコーヒーの成分が非常に効率よく抽出されると思います。理論上は条件をそろえて再現性の高い抽出をしやす方法と思いますが、空気との接触も増えるので、抽出液の香りはやや失われてしまうかもしれません。個人的には攪拌をして抽出をすることでマイルドで濃いめの味わいになる印象で、豆の特徴によってはこういう抽出の仕方をすることもあります。

他にも浅炒りのスペシャルティコーヒーなどではなかなか濃いめに抽出するのが難しいので、抽出効率の高い攪拌させる抽出をすることはありますね。


UCC_R&Dはんざわ
2025/01/17 18:53

ありがとうございます。

「スピンや攪拌のような抽出は、ペーパーに水がかかる、抽出液を落としきるのでえぐ味が出る、理屈に合わない抽出方法なのではないか?」といったところが論点になりそうですね。

以下はあくまで私の見解ですが

”ペーパーに湯をかけない”についてですが、
「なぜ湯をかけてはだめだとされるか」、「湯をかけるとどうなるか」、を考えると、コーヒーと接触していないお湯がペーパーを通過する=コーヒーの液がお湯で薄まる ので、コーヒーを薄めたくない場合はペーパーに直接湯をかけない方がよいということになります。
薄まることが必ずしも悪いことではなく、コーヒーの良いところだけを濃いめに抽出し、それを一番おいしいと感じる濃度に薄めて飲むことでおいしく味わえるという考え方もあります。

”落ち切り”、”えぐ味”についてもそもそも加水比率がお湯少な目であればえぐ味がまだ抽出されていなかったり、もしかすると丁寧にピッキングされたスペシャルティコーヒーを抽出するのであれば雑味として感じる要因自体が少ないこともあります。なのであまり気にしなくてもよい、とか、むしろ最後の一滴までおいしい成分を余すことなく絞りきることが良い、という考え方もあります。

つまりいずれも、”絶対NGな行動”ということではなく、コーヒーの味に対して、良し悪しを含めて影響を与える、ひとつの要因に過ぎないものと考えられます。

さらに、その要因以外にもお湯の温度によって/粉の細かさによって/お湯の量によって/コーヒーの種類によって/水の硬度によって…といった様々な要因が重なり、スピンをすること、攪拌することが良いほうに働くか、悪いほうに働くかがまた変わってきます。
そういった足し引きをしながら、様々な抽出条件を探し、再現性を持って最適なコーヒーを抽出するための方法として、見つけ出したのが、伊崎さんの抽出方法なのだと思います。

coffeeさんが学ばれた知識も決して間違いではありません。
ただ、最高の抽出レシピ、メソッドというものがただ一つあるのではなく、いろいろな抽出条件についてその効果を理解し、組み合わせて味を作っていくというのが、もしかすると現代的な考え方なのかもしれません。

要はより複雑になって情報量が増えているということになりますが、それでもひとつひとつ自分の舌や鼻で感じることで、理解できることと思います。

coffee
2025/01/17 23:02

なるほど!
色んな考え方があるんですね。
はんざわさんのおかげで、勉強になりました。
後は自分の舌で確認するのが、1番って事ですね。灰汁についてもいろいろ言われてますね。カフェ ド ランブルの創業者関口さんは、エスプレッソのうえにある泡は灰汁だと言い張って、ランブレッソという独自のエスプレッソをだしてますしね。
付いて行くのには、頭の容量をふやさなきゃ!
ありがどうございました。