UCCラボ

調査依頼

2024/12/11 18:47

解決済み アナエロビック・ナチュラル

最近、お店で精製プロセスが、アナエロビック・ナチュラルと表記されている豆を見かけました。

アナエロビックは、ウォッシュドプロセスのファーメンテーション工程(ミューシレージを除去する作業)で、嫌気性発酵を行うものと思っていたのですが、ナチュラルプロセスでも途中で発酵させる方法があるのですね。

そこで質問です。
アナエロビック・ナチュラルでは、チェリーから生豆にするのに、どのような工程をふむのでしょうか?

ベストアンサー

UCC_R&Dはんざわ
2024/12/11 20:30

こちらご質問ありがとうございます。

アナエロビックはここ数年の流行ですが、様々なやり方があり、確立した類型があるわけではないような状況と個人的には思っています。(何年か前に南米を回りましたが、本当に農園によってやり方様々でした)

なので、アナエロビック・ナチュラルと謳った豆がすべてそうだという話ではないかもしれませんが、、という前置きで、ご質問の回答をさせていただくと、

一般的には嫌気発酵処理をするときに、チェリー全体、または果肉のみなど残した状態で発酵を行い、その後発酵工程を終えてから乾燥→果肉除去という手順をアナエロビック・ナチュラルというそうです。

対してアナエロビック・ウォッシュドと謳っているものは、果肉を除去してから嫌気発酵をしている、みたいですね。

最近は研究論文なども多く出ており、どんな処理をするとどんな微生物が増えて、その効果でどんな風味になるのか、、といったことがわかってきています。

Foods. 2023 Aug 6;12(15):2967. doi: 10.3390/foods12152967.
Microbial Diversity of Anaerobic-Fermented Coffee and Potential for Inhibiting Ochratoxin-Produced Aspergillus niger

などはオープンアクセスで読めるので私ももっと勉強してみようかな。
(最近こちらのUCCラボに、詳しい方も増えてきたので、頑張りたいです)


Nov
2024/12/11 20:52

ありがとうございます!

アナエロビック・ナチュラルについては、嫌気性発酵させてから天日乾燥、あとは普通のナチュラルと同じく、乾燥した果肉やミューシレージを手作業で取り除いて、脱殻、という流れが一般的ということですね。

アナエロビック・ウォッシュドは、確か、果肉を取ってミューシレージのみ残して嫌気性発酵させ、水洗してから、脱殻するのが一般的みたいです。

最近は処理の仕方による風味の違いがわかるまで研究が進んでいるのですね。ますますコーヒーの世界が深まっていってワクワクします!

1 件の回答 (新着順)
coffee
2024/12/11 19:18

箇条書きになりますが、お許しください。
①チェリーの投入
コーヒーを入れる場合は、多くの場合チェリーそのまま。
次に多いのは、
パーチメント+除去した皮や果肉を一緒にというケース。
パーチメントのみを入れるケースは、比較的少ない。

②発酵を促すものを入れる
CO2やイースト、活性化した微生物、何も入れない場合もある。

③タンクを選ぶ
ステンレスやオリジナル製造した物

④発酵時間と管理
時間は下記の①から③のパターンで決まる。
①チェリーをどの様な形態か。
②添加するのか。
③どんなタンクや袋に入れるのか。

最後に経過管理で、時間、日数、温度などの範囲を決める。







Nov
2024/12/11 20:28

大変詳細かつわかりやすくお教えいただき、ありがとうございました。

なるほど、まずチェリーをそのまま発酵させるのが一般的なのですね。

そうすると、発酵処理が終わってから、天日乾燥させて、手作業でパーチメントコーヒーを取り出すのでしょうか?

coffee
2024/12/11 20:32

だと思います。
工程を見る限りそれしか考えられませんね。
ごめんなさい、そこまでは、わからないんだ。

Nov
2024/12/11 20:42

ありがとうございます!大変勉強になりました!